名前を覚えられない
デイケアにて勤務する看護師の中には、利用者様の顔と名前がなかなか覚えられないと悩む方が多くいます。
病棟と違い、なぜ利用者様の顔と名前を覚えにくいかというと、受け持ちがないためと利用者様の名前を確認しづらいためです。
どういうことかというと、基本的に病棟では一日に4人から10人程度の受け持ち患者を担当しますが、デイケアでは看護師が一名しかいませんのでデイケアの利用者全員を担当することになります。
そして、病棟であれば入退院があるとしても病棟の入院患者が毎日大きく変わることはありませんが、デイケアでは利用者様は決められた曜日に来所されますので曜日ごとに違う利用者様を看なければなりません。
利用者様の名前を確認しにくいというのは、病棟では必ず患者様のベッドサイドにはネームプレートがありますし、病棟によっては患者様が名前の記載されたリストバンドを装着しています。
しかしデイケアでは、利用者様ごとに決められた席もなければネームプレートもリストバンドもありません。
そのため名前を確認するためには、本人に名前を聞くか名前を知っている人に聞くしかありませんが、介護スタッフにいちいち名前を聞いていては仕事に支障が出ますし、かといって何度も本人に名前を確認するのも失礼にあたります。
よってデイケアは病棟に比べて、名前を確認しづらい環境であると言えます。
では、デイケアの看護師は利用者様の名前を覚えるためにどのような工夫をしているのでしょうか。
私の実践していた方法ですが、来所された段階で連絡帳を預かりますのでそれで名前と服装を確認し簡単にメモをしておきます。
その後、バイタルサインの確認の際はさきほどの服装メモを頼りに名前を確認し、顔や体型の特徴と名前をしっかりと関連付けてメモを取ります。
利用者様に話しかける度に名前を呼ぶと反復効果でより覚えやすくなるので、声掛けの際にはメモを駆使して積極的に名前を呼ぶと良いと思います。
似た世代の方が集まりますので、すぐに覚えられないのは当然です。
利用者様をしっかり観察していると利用者様同士の関係性や座る位置などの情報が増えることでさらに覚えやすくなりますので、しっかり観察を行いましょう。